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2025.06.26

地下工事の守り神!知られざる「山留め」の世界 全5回

サンヨーコーポレーションがお届けする、地下工事の安全を支える「山留め」に関するコラム。普段は目にすることのない、地下で行われる工事の裏側にある大切な技術を、全5回シリーズで分かりやすくご紹介します!

第1回:山留工事って何? 地下工事の守り神

皆さん、建物の地下やトンネルなど、地下で行われる工事を見たことがありますか? 地下を掘り進める時、周りの土が崩れてきたり、地下から水が湧き出してきたりしたら大変ですよね。そんな危険を防ぎ、工事の安全を守るために行われるのが、今回ご紹介する**「山留め(やまどめ)工事」**です。

「山留め」という言葉、あまり聞き慣れないかもしれませんが、これは**「土留め(どどめ)」と「締切り(しめきり)」の総称**なんです。

  • 土留め:主に陸上で地下構造物を作る時に、地下水の浸入を防ぎ、そして何よりも土が崩れてくるのを防ぐために一時的に設置される構造物です。この工法全体を「土留め工法」と呼びます。地下に安全な空間を作るための「仮の壁」のようなものですね。
  • 締切り:主に水中で、掘削する部分を完全に囲い込むために設置される仮設構造物です。水や土の圧力に抵抗する役割を果たし、この工法は「締切り工法」と呼ばれます。川の中などで橋脚を作る時などに必要になります。

つまり、「山留め」は、**陸上や水中で安全に掘削作業を行うための「仮の囲い」や「壁」**を指す大きな言葉なのです。これがなければ、地下工事は非常に危険なものになってしまいます。過去には、土留め壁の打込み時にガス管や水道管を破損したり、近くの建物を傾斜させたり沈下させたりする事故も報告されており、山留め工事がいかに重要で、事前の調査や検討が不可欠であるかが分かります。

山留め工法には、掘削する場所の地盤の状況周辺の環境条件などを考慮して、様々な種類があります。遮水性(水の遮断能力)があるものやないもの、陸上か水中かによって分類されます。

次回からは、この山留めの中でも特に陸上で行われる「土留め」について、その具体的な壁の種類を詳しく見ていきましょう。 サンヨーコーポレーションは、安全で確実な地下工事のために、最新の技術と豊富な経験を活かした山留め工事を行っています。

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